recit website →


 appointment + ( plus )

 御手数ですが、来店いただく際は、事前に、メールかお電話でおしらせ下さい 。

 11:30 - 19:30

 休店日 : 火曜日、水曜日

 recit-nishiogi@ivory.plala.or.jp

 03-3397-6136


   
                      * 更新はこの下に表示されます。
2017/11/21 05:51 com(0)

 

柊木犀の白い花も散り、十月は残り2日。
午後は、小さなストーヴの手入をしていました。
灯油をかいに行きたかったのですが、雨脚が強くなってきて行かれないな…。

春から上映を待っていた映画は、ヴィターリー・カネフスキー(Vitali Kanevsky)の
「動くな、死ね、甦れ」。
旧ソ連邦の炭鉱町に住むひとりの少年の話。

描写が繊細で、モノクロームの映像が美しい作品。
貨車トロッコの向こうに沈む入日、ぬかるんだ泥道、
木立をつつむ深い霧、葦(あし)の沼地の薄暗さ、
兵士が歌う哀しい旋律…。

閉ざされた不自由な世界にひきよせられるのは
何故なのだろう…。








 -「 Zamri, umri, voskresni 」 1989
20171009-075943.png




20171009-075737.png




20171009-080200.png




2017/9/25 05:33 com(0)

久しぶりの松濤美術館。
「インドに咲く染と織の華」展へ。

とてもきれい…とため息をついたのは、光をすかすガーゼのように薄い
真白な木綿モスリンに、白い糸で素朴な花を縫いとった19世紀中葉のチカン刺繍。
北インド、ラクノウ(lucknow)の女性たちの手による
繊細なホワイト・ワークは美しくて、ひと針、ひと針、刺してゆく
褐色の細い指先を思いながら、長い時間、見つめていました。

今日は、「世界織物文化図鑑」(World Texiles : A Visual Guide to Traditional
Techniques )という本を読んでいたのですが、世界にはまだ知らないものが沢山ある。
いつか何処かで見られるとよいな…。




20170919-063721.png



2017/9/17 16:08 com(0)


朝方は残っていた雨がやんで、涼しい土曜日。
今年の夏は雨が多い。
夏の終りのすこしやわらいだ光と、埃と、雨の匂い。
雨宿りの古い記憶。

夏の終りのパリで、翌日に乗るロワール地方行きの列車の切符を予約する為、
Gare d'Austerlitz (オステルリッツ駅)へ出掛けて、
帰り道、雨に降られたことがありました。

雨宿りをした石造りの建物からは、時々、人が出てくる。
子供を連れた人が多いのはなぜだろう…?
雨音を聴きながら、しばらく眺めていました。
博物館と表示されていて、よくわからないけれど、雨がやむまでの間、
見てみようかな…。

雨傘を持たずに外出したことを後悔しながら、これから投宿しているホテルに戻っても
他へ行くほどの時間もないのだし、と入館料 20 F(フラン)を払って入り、
仄暗い室内に、おびただしい数の恐竜やほ乳類、鳥類、魚類の標本のならぶ様子に
眼を瞠(みは)ってしまいました。

その日のことは、二十年以上前なのに、庭園に咲いていた背丈の高いダリヤの花や、
少年が祖母らしき女性に手をひかれ帰っていく後ろ姿まで、不思議なほどはっきりと
憶いだされます。
正面口ではなく、裏口だったせいでひっそりしていて、外から中の様子はうかがえず、
その分、脚を踏みいれた時の思いがけなさは、忘れられない。
雨の日の「 Le Muséum national d'histoire naturelle (国立自然史博物館)」。

今はもう列車の切符の為だけに駅へ出掛けていく必要はないし
あふれかえる情報の中で、先に知っている事が増えてしまい、
それは便利だけれど、そうではない頃に在ったものが何処かへ消えてしまったように
寂しく感じる時があります。

パリ自然史博物館は、映画でも時々みることがあるのですが、
「 La Jetée(ラ・ジュテ) 」は、クリス・マルケルが、
モノクローム写真で綴った映像作品。

第三次世界大戦後の世界が描かれ、崩れたパリの街、地下壕に生活する人々、
自然史博物館、オルリー空港…。
昨年のポンピドゥー展で映写されていたのに、行きそびれてしまいました。






 「 La Jetée 」 1962 Chris Marker 
vlcsnap-2016-07-16-12h35m26s72.png





vlcsnap-2016-07-16-13h02m07s73.png





vlcsnap-2016-07-16-13h03m08s157.png




2017/9/2 12:05 com(0)


雷鳴。
爆撃されているような音が、空に響いています。

夏に弱く、くったりと過しているうちに、八月も後半。
暑い日は、映画館に籠りたくなるのだけれど、今夏はあまり観られなかったな…。

八月のはじめに、早稲田松竹で観たセルゲイ・パラジャーノフの二本立て。
「アシク・ケリブ」(აშიკი ქერიბი)と、「スラム砦の伝説」
(ამბავი სურამის ციხისა )。
パラジャーノフの作品は、いつも刺繍や織物に惹き寄せられる…。





 「 ამბავი სურამის ციხისა 」 1984 Sargis Parajanyan
20170804-174950.png




20170804-175101.png



2017/8/4 17:48 com(0)



 「Le sabotier du Val de Loire」 1955 Jacques Demy
20170805-215817.png




20170804-182935.png




sabotier3_2017-08-04-18-33-10.jpg


2017/8/3 07:25 com(0)


八月。
ここ数日、気温が下がり、少しほっとするような。
イメージ・フォーラムで、アニエス・ヴァルダ監督作の「ジャック・ドゥミの少年期」。

戦時下の少年時代とその後、ドゥミへのインタビュー、作品の断片を交じえて
構成されていて、ヴァルダのあたたかなまなざしを感じる作品。

ジャック・ドゥミの作品の中で、「ロワール渓谷の木靴職人」という短篇が
心に残っているのですが、疎開先の木靴作り職人の家で、一緒に木を削り、木靴を作る
場面がありました。

1930年代生まれのドゥミの少年時代の生活は、物質的にではない何か豊かなものが
静かに流れていていいな…。






 「Jacquot de Nantes」1991 Agnès Varda
arton115_2017-08-04-18-45-53.jpg




20170804-184312.png



2017/8/1 19:31 com(0)


六月も終り、七月へ。
木々の葉叢の緑は日ごと濃くなり、赤い楊梅(ヤマモモ)の実が、
たくさん転がっています。
真朱、猩々緋、濃紅、赤香…きれいな色。

今朝は、美術展や映画の上映の日程を、書きとめていました。
日本民藝館の色絵の器展、国立新美術館のジャコメッティ展も少しみたいけどな…。

昨年、上海で開催されたジャコメッティ展は、飛行場跡地の広大な航空機格納庫が
美術館になっているという空間も含めてよさそうと思ったのですが、
中国の美術展や美術祭は規模が大きなものが企画されていて、時々、気になります。

でも、ジャコメッティは作品より、その姿に、ひかれるような…。
シモーヌ・ド・ボーヴォワールの自伝の中にその名は幾度も登場するし、
矢内原伊作、宇佐見英治の文章の中や、アンリ・カルティエ=ブレッソンの写真の中に、
今もまだ息づいていて、灰色のパリの街とジャコメッティの姿が目に浮かびます。
石井好子の「想い出のサンフランシスコ 想い出のパリ」には、つい笑ってしまう
エピソードが記されていたり、クロード・ルルーシュの映画「男と女 : Un homme et
une femme」では、ジャン=ルイ・トランティニャンとアヌーク・エーメの会話の中に
ふいに現れる。

ここ数日、読み直していた「ジャコメッティ」(1958年 / 矢内原伊作 編)は、
日本でまとまった形で刊行された最初の一冊で、ジャン=ポール・サルトル、
ジャン・ジュネ、矢内原伊作の三者が綴った文章と、半分は作品集。
「モンマルトル便り」もまた読みたくなる…。
  






IMG_6943.jpg



2017/6/30 22:00 com(0)


ポーランドとスロヴァキアの国境からウクライナを経てルーマニアへ至る
カルパチア山脈、ファトラ山地に棲む人々の生活を映したドキュメンタリーフィルム
「Obrazy starého sveta」。

スロヴァキア語の方言で歌われる民謡ではじまり、生まれた土地に根ざして生きる
人々の姿が、映像におさめられています。

林檎の実る庭。
農夫は井戸から水を汲み上げ、鶏の卵を集め、手提籠にいれて、街へ売りにゆく。
夜は、納屋に座り、蝋燭に灯をともし、収穫された馬鈴薯を選り分ける。

鐘楼の鐘の音が響き、黒衣の老女は、石の床をみがいて、帚をかける。
花輪を編み、両手に携えて、墓地へと続く長い田舎道を歩く。
夕陽さす墓地には、どの墓碑にもあふれるように花が供えられ、蝋燭の火がゆれている…


>>教会に行く夢を見たことがある。
聖母マリアに祈っていた。
私が見つめると彼女はうなづいた。
これは夢。
人間は誰しも魂がある。
神が様々な人間を創った。




 -「 Obrazy starého sveta 」 1972  Dušan Hanák
vlcsnap-2017-05-23-18h43m19s236.png





vlcsnap-2017-05-23-18h56m40s24.png





shot0064-png1_2017-05-21-21-05-56.jpg






20170512-125806.png



2017/5/27 19:52 com(0)




 - 「 Johann Sebastian Bach: Fantasia G-moll 」 1965 
                           Jan Švankmajer 

vlcsnap-2017-05-02-14h42m53s117.png





vlcsnap-2017-05-02-14h44m16s184.png





vlcsnap-2017-05-02-14h41m04s64_2017-05-21-17-25-59.png






2017/5/27 18:20 com(0)


木々の青葉が美しい季節。
まだ草色の紫陽花の花もきれいです。

4月に観た映画は、ルイス・キャロルの原作をプラハ出身のシュールレアリスト
ヤン・シュヴァンクマイエルが映像化した「アリス」。
ル・ステュディオで。

シュヴァンクマイエルの作品の中では、60年代に撮られた詩のような短篇、
「J.S.バッハ-G線上の幻想」や「庭園」がすきなのですが、
時代を背景に作られる作品も移り変わっている。

初めてプラハを訪ねた時、チェコスロヴァキアは既に分離していたけれど、
二年程しか経っていなかったので、前の時代の翳(かげ)のようなものが、
残っていたように思います。
同じ土地でも、時は巻き戻せないから、もっと旅をしておけばよかった。

そういえば、長い間、国外では公開禁止とされたスロヴァキアの山部の
人々の生活を撮ったフィルムがあったな…と、帰り道を歩きながら
憶いだしていました。







 -「 Něco z Alenky 」 1988  Jan Švankmajer 
20170421-092923.png





20170423-084805_2017-05-21-18-01-34.jpg




2017/5/27 08:52 com(0)



四月も後半。

束の間の桜の花期。
アスファルト舗道の上を、花弁が、風のながれに舞っています。

毎年、始発電車で出掛ける千鳥ケ淵の夜明けの桜は、前日の雨で、水面に、足もとに、
散った花がきれいでした。
国立公文書館の方へも歩いて、紅枝垂や紫木蓮をながめ、英国大使館の前の道をもどる
二時間程の散歩道。

ここ数年気掛かりな、震災で閉鎖された九段会館(旧軍人会館)の姿はまだ
残っていましたが、どうなるのかな…。



しばらくぶりに、ビクトル・エリセの作品を観たくなり、渋谷の映画館へ行きました。
「ミツバチのささやき」。
はじめて見た時、孵(かえ)ったばかりの雛(ひな)みたいと思ったアナ・トレント。

76歳のエリセは、長編作品を3本しか撮っていないけれど、
本来、それほど多くは、作れないものなのかもしれないです。






 -「 El espíritu de la colmena 」 1973  Víctor Erice
tumblr_nlblxg3eYG1u4m9bjo6_500_2017-04-08-18-14-11.jpg




vlcsnap-2017-04-07-13h43m13s166_2017-04-08-18-15-49.png





vlcsnap-2017-04-07-12h52m59s230_2017-04-08-18-16-59.png




2017/3/15 10:00 com(0)