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 休店日 : 火曜日、水曜日

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                      * 更新はこの下に表示されます。

2017/4/17 09:48 com(0)



四月も後半。

束の間の桜の花期。
アスファルト舗道の上を、花弁が、風のながれに舞っています。

毎年、始発電車で出掛ける千鳥ケ淵の夜明けの桜は、前日の雨で、水面に、足もとに、
散った花がきれいでした。
国立公文書館の方へも歩いて、紅枝垂や紫木蓮をながめ、英国大使館の前の道をもどる
二時間程の散歩道。

ここ数年気掛かりな、震災で閉鎖された九段会館(旧軍人会館)の姿はまだ
残っていましたが、どうなるのかな…。



しばらくぶりに、ビクトル・エリセの作品を観たくなり、渋谷の映画館へ行きました。
「ミツバチのささやき」。
はじめて見た時、孵(かえ)ったばかりの雛(ひな)みたいと思ったアナ・トレント。

76歳のエリセは、長編作品を3本しか撮っていないけれど、
本来、それほど多くは、作れないものなのかもしれないです。






 「 El espíritu de la colmena 」 1973  Víctor Erice
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2017/3/15 10:00 com(0)


桜が咲きはじめたのに、空気がつめたい。
有栖川公園を散歩していたら、桜は2〜3分咲きで蕾(つぼみ)が多く、
まだ冬木立の中、辛夷( こぶし )の白い花が咲いていました。

春のざわざわした空気が苦手なので、外出しにくくなってしまうのですが、
観たい映画が幾つかあって、いつ出掛けられるかな…。


二月に、シネマ・カリテで観たジャン=リュック・ゴダール監督作「 はなればなれに 」。
パリとパリ郊外を舞台に、灰色の冬空の下、モノクローム映像で綴られる物語。
アンナ・カリーナ演じるオディールという名の女学生が可愛らしいのです。

カフェでハリ・ガリを踊り、ルーヴル美術館を9分43秒で走りぬけてゆく … 。





 -「 Bande à part 」 1964 Jean-Luc Godard
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2017/3/31 13:32 com(0)



新宿武蔵野館でルキノ・ヴィスコンティの「 揺れる大地 」を。

シチリア島の小さな漁村で撮られた作品。

浜辺で帆布や投網を補修する漁師たちや、荒海へ漁にでた夫や兄弟の帰りを待ちわび
岩場に立つ黒衣の女たち…。
すべて土地に住む人々で、その面だちや顔付、姿、生活の風景に心ひかれます。

シチリアへ行ったのは随分前…と、指折りかぞえてみれば21年前で、
あの時はローマの中央駅から夜行列車に長くゆられて、何時間位掛かったかな…。

クシェット( couchette )と称ばれる二等簡易寝台車は、座席客車が夜には
左右3段ずつの寝台車になるのですが、シチリア行きの路線は陸路を南下して、
港から車輛ごと船に乗りこみ海を渡ってふたたび陸路を走り、
朝方、終着地パレルモの街に到着するのです。
夜中に聴いた汽笛の音を、おぼえています。

古い日記帖には、市場で買った40センチもある大きなパンが1500Lit(リラ)
(約 100円)だったこと、葉ごと刻んだセロリや他の香草類をオリーヴオイルと
ヴィネガーであえた白インゲン豆のサラダがおいしかったことなど、他愛ない物事が
書き記されているのですが、目でみたものではなく、陽光や、北とはちがう言葉のひびき、
排気ガスの匂いのような、形ないものが、時を経てもふと、よぎることがあります。

なにより、最終日の暑さは、忘れられない。
海の向こうからきた湿った熱風。
アフリカ大陸から吹くシロッコという、風の記憶。





 -「 La terra trema: episodio del mare 」 1948
                         Luchino Visconti

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2017/2/12 11:00 com(0)



先月のドイツのテロ事件は、ベルリンの教会前の広場でおこり
クリスマス市のさなかの事。
くりかえされる暴力には、いつも言葉にならない気持ちになります。

ベルリンの街の象徴のひとつ、カイザー・ヴィルヘルム記念教会は、
プルシアンブルーのステンドグラスが美しい教会堂で、
仰ぎ見ると深い海に沈んでいくような色硝子の青の青さが憶いだされます。
その屋根は天使がおりてきた場所。

早稲田松竹で、「ベルリン・天使の詩」と「パリ・テキサス」を観ました。

国立図書館にただよう天使達、列車が止まるのではなく駅が止っている駅、
詩人ホメロスはアウグスト・ザンダーの写真集「20世紀の人間たち」の頁をめくり、
人間になったはじめての日、天使はクロイツベルクの街角のインビス(軽食屋台)で
温かな珈琲を飲む。

人間はすてきだよ、君もこちらへくればいいのに…
視えない天使への語りかけは、少し、苦く哀しい気持ちになってしまいます。

紡がれる言葉の美しい作品で、翻訳もよく、映像以上に心に残る。





2017/1/19 18:56 com(0)



>> 山に登り、霧の谷から光の尾根へ 
草原に火 灰の中の芋 はるか湖の艇庫  
シャルロッテンブルグの古い家なみ

アルベール・カミュ 朝まだき光 子供のまなざし
滝の中の水浴び 雨の一滴のひろがり  
パンと葡萄酒 けんけん跳び 復活祭

葉脈の息づき 風にそよぐ草 石の色 
川底の小石 戸外の白い卓布

家の中の家の夢 隣に眠る親しき隣人 
のどかな日曜日 地平線
室内の光がこぼれる庭 夜間飛行
手放しで乗る自転車 …



   
                「 ベルリン・天使の詩 」より                   




 -「 Der Himmel über Berlin 」 1987  Wim Wenders
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2017/1/19 18:55 com(0)



「 運ぶ 」道具。 卵を運ぶための木枠籠。





 - 33 × 33 × 29 (H)
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2017/1/15 15:10 com(0)



紙型( しけい : 活版印刷の組版を原型 としてつくる紙製の鋳型 )。





 - 1900年代前半  33 × 21㎝ ( 日本 )
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 - -1910’s 53 × 42㎝  
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2017/1/13 14:14 com(0)



活版印刷の場面を、映画の中で見ることが、時折あります。

フランソワ・トリュフォーやヴィム・ヴェンダースの作品、
他にもありますが、フランク・キャプラが監督した「 スミス都へ行く 」では、
活字をひろう様子や、組版とともに紙型( しけい )が映されています。

活版印刷の工場で使われていたものがまとまって骨董市にでてくることを、
以前はそれほどめずらしく思わずにいたのですが、少なくなった気がします。





 -「 Mr. Smith Goes to Washington 」1939 Frank Capra
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2016/12/29 19:37 com(0)



葉が散りつくした街路樹の公孫樹( いちょう )の枝打ちをしています。
年の瀬の風景。

東ドイツ映画の上映で、フランク・バイヤー( Frank Beyer )の作品を
二本観ました。

「 嘘つきヤコブ 」。

“( 禁止されている )ラジオを持っている、その情報によれば、
すぐそこまでソ連軍が侵攻している。ナチスドイツは敗れ、
我々は解放され、また元の穏やかな生活が戻ってくるのだ…”

小さな嘘は、人々の心に生きていく希望の光をともすのですが、
嘘をつき続けることの苦しさに疲れ、真実を話した為に、
大切な旧友を、失ってしまう。

もう一作は、「 裸で狼の群れの中に 」。
トランクの中に入れられて強制収容所にやってきた少年の実話を元にした話。

東西ドイツの映画ポスターの展示も行われていて、タイポグラフィーだけの
シンプルなものがすきでした。

「 裸で狼の群れの中に 」の原作を図書館で借りてきたのですが、
まだ、読みはじめられずにいます。
本をよむ時間は、いつも足りない。





 -「 Jakob der Lügner 」 1974
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 -「 Nackt unter wölfen 」1963
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2016/12/22 12:41 com(0)



冬の空気。
林檎と、ベルガモットの香りの紅茶。

渋谷の映画館で、朝一番にチケットを買い、待ち時間に画廊へ。
前月は、藤田嗣治展だったのですが、今月はマルク・シャガール。
リトグラフの朱色がきれいでした。

改めてみたいと思っていた、カール・テオドア・ドライヤーの
「 裁かるゝジャンヌ 』。
デンマーク出身のドライヤーが、フランスで撮った作品。

長い間、存在しないとされてきたオリジナル版のフィルムは、
半世紀以上経った後の1980年代に、ノルウェー、オスロの
精神病院から発見されたのだそう。
病院の医院長が借りて返却しなかったらしく、借りたものを返さないのは
よくないことですが、保存状態はよく、何がさいわいするかは分からない。

修道士の一人を演じたギリシャ系のフランス人俳優、アントナン・アルトー
( Antonin Artaud ) は、脚本家でもあり、詩人でもあり、
複雑で、とらえ難く、興味深い人物像。
書簡集を読んでいます。





 -「 La Passion de Jeanne d'Arc 」 1927 Carl Theodor Dreyer
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2016/12/20 12:24 com(0)



>> 今のこの時代に、35ミリのフィルムで撮影することに対して、
私は「 頭がおかしい」と、よく言われます。
35ミリで撮り続けることは困難で、大きな現像所が閉鎖されたので、
パリに小さな現像所を見つけて、撮影中、 ジョージア( グルジア )から週3便、
フィルムを送り続けました。

監督ギオルギ・オヴァシュヴィリのインタビュー記事を読みながら、
このままでいいのにな…と思っていても、新しい形へ次々と置き換わっていく
多くの物や物事のことを、考えていました。
草創期からフィルムで撮られてきた映画も、短い年数でデジタルが主流に移行し、
みる場合も35ミリフィルム上映の映写機をそなえた映画館がすでに
数少なくなりつつあるのだそう。

グルジア映画、「 とうもろこしの島 」。

春の訪れにより川は水量を増し、コーカサスの肥沃な土が運ばれて中州を作り、
土地の農民たちは、その小さな島に渡って玉蜀黍(とうもろこし)を栽培する。
パンの材料になるその作物は、収穫期に刈られ、
秋が来て川の流れが急になると、島も流され消えてしまう。
それから冬がすぎて、また春が巡り来ると、別の場所に島ができて、
人々はふたたび、土を耕し、種をまく。

人間たちの間に交わされる言葉は少なくて、水音や鳥の聲( こえ )をきき、
草ぶき屋根の小屋にくらし、籠罠で魚を漁り、耕作する生活。
普遍的なものがしずかに、描かれていました。

グルジアは、美しい映画を作るところという印象があります。
セルゲイ・パラジャーノフやオタール・イオセリアーニ、
ギオルギ・シェンゲラヤの「 ピロスマニ 」、
テンギス・アブラゼの「 懺悔(ざんげ)」は何年前だったかな…。





 -「 Simindis kundzuli 」 2014 George Ovashvili
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2016/12/1 15:15 com(0)