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先月のドイツのテロ事件は、ベルリンの教会前の広場でおこり
クリスマス市のさなかの事。
くりかえされる暴力には、いつも言葉にならない気持ちになります。
ベルリンの街の象徴のひとつ、カイザー・ヴィルヘルム記念教会は、
プルシアンブルーのステンドグラスが美しい教会堂で、
仰ぎ見ると深い海に沈んでいくような色硝子の青の青さが憶いだされます。
その屋根は天使がおりてきた場所。
早稲田松竹で、「ベルリン・天使の詩」と「パリ・テキサス」を観ました。
国立図書館にただよう天使達、列車が止まるのではなく駅が止っている駅、
詩人ホメロスはアウグスト・ザンダーの写真集「20世紀の人間たち」の頁をめくり、
人間になったはじめての日、天使はクロイツベルクの街角のインビス(軽食屋台)で
温かな珈琲を飲む。
人間はすてきだよ、君もこちらへくればいいのに…
視えない天使への語りかけは、少し、苦く哀しい気持ちになってしまいます。
紡がれる言葉の美しい作品で、翻訳もよく、映像以上に心に残る。
2017/1/19
18:56
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