でも、ジャコメッティは作品より、その姿に、ひかれるような…。 シモーヌ・ド・ボーヴォワールの自伝の中にその名は幾度も登場するし、 矢内原伊作、宇佐見英治の文章の中や、アンリ・カルティエ=ブレッソンの写真の中に、 今もまだ息づいていて、灰色のパリの街とジャコメッティの姿が目に浮かびます。 石井好子の「想い出のサンフランシスコ 想い出のパリ」には、つい笑ってしまう エピソードが記されていたり、クロード・ルルーシュの映画「男と女 : Un homme et une femme」では、ジャン=ルイ・トランティニャンとアヌーク・エーメの会話の中に ふいに現れる。