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十一月も後半。
歩くのには少し遠いけど…と思いながら、目白のギャラリーまで
散歩していると、神田川沿い、面影橋のあたりの桜並木が
朱(あか)く紅葉していてきれいでした。
そして花屋の店先にヤドリギを見かける季節。
ヴェルコールの抵抗文学作品をジャン=ピエール・メルヴィルが
映画化した「海の沈黙」。
ドイツ人将校が歩く村外れの田舎路に高くそびえる
木々のヤドリギを憶い出していました。
撮影監督は、アンリ・ドカ。
オルガンを奏でる指先、編物をする指先、
暖炉のゆれる火にかざす左手 …光と影。
ここしばらく映画館へいく時間がとれず、幾つも見送っていて残念なの
ですが、この後の、国立映画アーカイブのスウェーデン映画と、
イメージ・フォーラムのジャン・ヴィゴは、行かれるといいな…。
「 Le silence de la mer 」1947 Jean-Pierre Melville
2018/11/18
16:12
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空気のつめたい、朝。
秋の終わりに咲く柊木犀の白い花が、地面にこぼれて白い文様を描いています。
おしらせがおそくなりましたが、西荻窪から移転します。
1970年代半ばに建てられたビルの5階へ。
部屋がふたつ。
広くなります。
窓外には街路樹の欅の梢が、風に揺れています。
しばらく休みますが、このページは綴っていく予定ですので、
お時間がありましたら、ご覧ください。
旧いMacを使っていたので不具合等で更新が滞りました。
その間、ご心配いただいた方もいたようで、申し訳ありませんでした。
ありがとうございます。
2018/10/19
05:59
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会期も終り近く、東京都写真美術館の「アジェのインスピレーション」展へ。
街路をゆく人々、無花果の樹、階段や扉…
一枚、一枚、ゆっくりみていくと、脚下に石畳の感覚や埃の匂いを感じられるような…
百年も昔の。
マン・レイやアルフレッド・スティーグリッツの作品もありました。
ここの図書館がすきで時々来るのですが、この日は時間が足りなくなり、残念。
2018/1/31
04:41
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冬の朝の時間、北向きの窓べに椅子を運んで、写真集をながめていました。
行かれず残念…と思っていた2016年のサイ・トゥオンブリー写真展の作品集。
映画の上映を待つ時間にのぞいた書店の書架にならんでいて、ページをめくると
淡くやわらかな輪郭と色彩。
トゥオンブリーの作品は、数年前に東京都近代美術館で開催された台湾の実業家の
コレクション展にも含まれていたし、ベルリンのハンブルグ駅近代美術館、
その前にも何度かみているけれど、ロンドンのテート・モダンの立体が印象的で、
白い外光が天窓からさす部屋は、一室がトゥオンブリー作品にあてられていました。
写真作品は今までみた記憶はないような…。
沢山のさまざまな物事が企画されていて、流れてゆく速度や量についていけなければ
こんな風に数年おくれて、ひとり感心していても、よいのかもしれないです。
本年も宜しくお願い致します。
recit
Jan. 2018
- Cy Twombly Photographs
2018/1/8
14:35
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-「Pasażerka」 1963 Andrzej Munk
2018/1/8
05:05
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-「The Trial」- Franz Kafka 1962 Orson Welles
2017/12/30
16:00
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-「 Drifters 」 1929 John Grierson
2017/12/30
16:00
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-「 Czlowiek na torze 」 1957 Andrzej Munk
2017/12/30
16:00
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京橋のフィルムセンターでチェコ映画の特集上映が行われていました。
その中から2作品。
プラハ出身の映像作家ヤン・ネメックの「夜のダイヤモンド」。
強制収容所から逃亡するふたりの青年。
オーソン・ウェルズがカフカの原作を映画化した「審判」を聯想したのですが、
あの作品は旧ユーゴスラヴィアや美術館になる前のオルセー駅で撮影がされていて、
重なるのは視覚的な部分ではなく、深層に煙るようにたち籠める靄のような、何か。
もう1作はカレル・ステクリー作「サイレン」。
プラハ郊外の鉱山で起こった大ストライキとその鎮圧までが
労働者一家を中心に描かれていました。
今年みた映画では十月に上映されたポーランド映画、アンジェイ・ムンクの
「鉄路の男」もよかったな…。
ムンクはクラクフ出身の映像監督で、「パサジェルカ」の撮影中、
若くして逝去したので作品数が少なく残念なのです。
アテネ・フランセでみた5本の英国のドキュメンタリー映画は、
「流網船」「夜間郵便」「石炭の顔」「ティモシーのための日記」「英国に聞け」。
古い映像に記された、人々の姿、時代の空気…。
-「Demanty Noci」 1964 Jan Němec
2017/12/30
16:00
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12月も残り1週間。
冬の日影。
花屋の店先に、宿り木を見掛ける季節。
森の中、樹にのぼり、宿り木を採る…デレク・ジャーマンのフィルムに綴られた
数十秒の短い場面がふと憶いだされます。
あれは古い映像をさし挟んだものなのかもしれないけれど、記憶に残るシーンでした。
デレク・ジャーマンの映像作品はそれほどすきではないのに、断片的な映像の美しさと、
ティルダ・スウィントンの姿には惹きよせられます。
秋の末に植える球根を、今年は植えられずに時が過ぎてしまいましたが、
冬の間にジャーマンの日記を読み直したいな…。
庭と、原子力発電所、海辺の家、沙漠、友人たち…。
>ロンドンに戻る途中、ティルダは言った。
>「あの家を買いなさいよ、デレク…」
遅くなりましたが、recitは11月23日で11年が過ぎ
12年目に入りました。
有難うございます。
-Film by Derek Jarman
-Tilda Swinton
2017/12/23
11:00
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柊木犀の白い花も散り、十月は残り2日。
午後は、小さなストーヴの手入をしていました。
灯油をかいに行きたかったのですが、雨脚が強くなってきて行かれないな…。
春から上映を待っていた映画は、ヴィターリー・カネフスキー(Vitali Kanevsky)の
「動くな、死ね、甦れ」。
旧ソ連邦の炭鉱町に住むひとりの少年の話。
描写が繊細で、モノクロームの映像が美しい作品。
貨車トロッコの向こうに沈む入日、ぬかるんだ泥道、
木立をつつむ深い霧、葦(あし)の沼地の薄暗さ、
兵士が歌う哀しい旋律…。
閉ざされた不自由な世界にひきよせられるのは
何故なのだろう…。
-「 Zamri, umri, voskresni 」 1989
2017/9/25
05:33
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久しぶりの松濤美術館。
「インドに咲く染と織の華」展へ。
とてもきれい…とため息をついたのは、光をすかすガーゼのように薄い
真白な木綿モスリンに、白い糸で素朴な花を縫いとった19世紀中葉のチカン刺繍。
北インド、ラクノウ(lucknow)の女性たちの手による
繊細なホワイト・ワークは美しくて、ひと針、ひと針、刺してゆく
褐色の細い指先を思いながら、長い時間、見つめていました。
今日は、「世界織物文化図鑑」(World Texiles : A Visual Guide to Traditional
Techniques )という本を読んでいたのですが、世界にはまだ知らないものが沢山ある。
いつか何処かで見られるとよいな…。
2017/9/17
16:08
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